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【ACCA(英国勅許公認会計士)】を目指すべき10の理由

1. ACCAとは?
ACCA(Associationof Chartered Certified Accountants)は、イギリスで1904年に設立(1974年勅許付与)された職業会計専門家団体で、2023年時点で、世界中に 241,000 人以上の資格保有者と 542,000 人の学習者がいる世界的にもメジャーな会計士の資格の1つです。日本ではACCAよりもUSCPA(米国公認会計士)の方が有名で、こちらは米国を中心に2022 年 8 月 24 日の時点で 665,612 人のアクティブな有資格者が存在します。ACCAをどのように和訳するかは気になるところではありますが、日本の会計士協会でもあるJICPAの記事などを踏まえますと「英国勅許公認会計士」という日本語名称が一般的かつ英訳的にも適切と言えるでしょう。

 

2.ACCAの特徴(英国勅許公認会計士を目指すべき10の理由)

(1)開かれた資格(グローバルに活躍することができる資格)である

ACCAの特徴は世界的に開かれた資格であることでしょう。USCPAが米国会計基準を中心に勉強するのに対して、ACCAはIFRS(国際会計基準)をベースに勉強することができ、より多くの国々で国際的に活躍することが可能です(最近ではUSCPAの試験内でもIFRSについても聞かれることが多いとも聞いています)。

(2)さらに上を目指すことができる資格である

ACCAは、ロンドン大学とも提携しており、取得後に会計学修士や経営学修士(MBA)を目指すことも可能であり、資格取得で終わることなく更なる高みを目指すことができるという点で非常に魅力的です。

(3)実務に即した資格である

ACCAは基礎科目の最初の9つ試験が終わると、論述形式の試験が4科目あります。これには例えばCFOやCEO向けのレポートをケーススタディを踏まえて作成するものなどが含まれており、またビジネスライティングをきちんと行うことで加点されるなど、非常に企業会計の現場の実務に即した資格と言えます。ACCAに合格していること=即戦力という期待が持てるということです。

なお、オンライン試験においてはエクセルを使って実際に計算するものもあり、ACCAは時代の変化に応じてその試験内容もアップデートしています。

(4)社会人向きの資格(働きながら合格しやすい資格)である

日本ではUSCPA向けのスクールが多数存在し、ACCAよりも馴染みがあるかもしれません。しかし、USCPAには最初の1科目に合格してから1年半以内に残りの3科目に合格しなければならないというルール(縛り)があります。これは忙しい日本のビジネスパーソンにとっては厳しく、このルールのために脱落する人も多くいます。

これに対してACCAは着実にステップアップしていくことに重きがおかれています。

USCPAの縛りが1年半なのに対してACCAの場合は「7年ルール」が存在します。このルールでは、 最初の Strategic Professional 試験に合格してから、7 年間以内にStrategic Professional 試験に合格する必要があります。すべての Strategic Professional 試験に合格せず、7 年以内にアフィリエイト ステータスに到達しない場合、7 年後に取得した Strategic Professional パスはすべて失われます。これらは、資格を完了するために再取得する必要がありますが、USCPAのルールに比べると遥かに寛容的で社会人(ビジネスパーソン)向けの資格であると言えるでしょう。

(5)USCPA同様に(日本の会計士試験に比べると)比較的合格率が高い

日本の資格試験の多くは、それ自体がプロになる要件のようなもので、試験が非常に難しかったり、合格率が低かったりと、合格すること自体のハードルが非常に高いです。一方でACCAはUSCPA(米国公認会計士)と似ており、試験の合格率は概ね30%~70%程度で推移しています。合格率は科目によって異なり、よりカリキュラムが進むにつれて難易度が上がっていく点はUSCPAとは異なる特徴です。

(6)体系的かつ網羅的な試験である

ACCAはその科目数(13科目)でも分かるように基礎的な知識から、実務での応用力まで、幅広い知識を段階的に深く勉強していきます。実際に専門的な英語力も身に着くため、中長期に本物の実力を身につけたい受験者の方に適していると言えるでしょう。

(7)USCPA同様に日本での受験が可能(しかもACCAは自宅でオンライン受験可能)

ACCAはコロナ前は日本で受験するには東京の試験場で受験する必要があり、試験代とは別に、場所の利用料と試験監督代を支払う必要がありました。しかし、コロナの間にインターネット経由での受験が可能となり、今では日本で自宅にいながらの受験が可能となっています。

当然試験中は常にカメラとマイクをオンにして、システム上も監督官からも常にチェックを受ける形になりますが、それでもここまで受験がしやすくなったことは日本人にとっての受験のハードルは大きく下がったと言えるでしょう。

なお、オンライン試験の導入に伴い、これまでの暗記型の問題よりも、より応用的な力が試される形式が増えているという声も聞かれます。

(8)資格間の互換性がある(USCPA⇒ACCA)

互換性という観点でもACCAは開かれています。

ACCAからUSCPAに資格を書き換えることはできませんが、USCPAの有資格者はACCAの全13科目のうち、8科目が免除になります。

【ACCA】USCPA(米国公認会計士)を保持している場合の免除科目 - London Walker

ただし、ACCAの最終4科目はUSCPA保持者にとっても、時間をかけて勉強しないと容易には合格できないものとなっており、USCPAに合格した後にACCAを受けようとしたが思ったより難しく、また既にUSCPAを持っていることからあまりモチベーションが続かずに断念したという話も耳にします。

(9)基本的に誰でも受験できる

USCPAは大学の一定の単位数が受験資格として必要になるなど、受験そのものへのハードルがあります。例えば全く会計や経済を学んでこなかった社会人にとっては、まずは受験のための単位を取得する必要があり、それだけでも数十万円のコストがかかったりします。一方で、ACCAであれば基本的に誰でも受験できますので、非常に受験のハードルが低いと言えるでしょう。

(10)今後更なる発展が期待される

ACCAはもともと、閉ざされた会計の世界をより多くの人に触れてもらうために多様性を重んじた開かれた組織を目指しています。コモンウェルスの国々だけでなく、IFRS(国際会計基準)を適用する国々とってはスタンダードな資格となってきており、IFRSが浸透しつつある日本においも益々その重要性が増してくる資格と考えられます。

 

3.最後に

いかがでしたでしょうか?ACCAがいかに受験しやすくまたグローバルに活躍できる資格であることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

英語で国際会計基準(IFRS)を体系的に学習でき、かつ実務能力も身に着けることのできるACCAは日本のビジネスパーソンにとって非常に魅力的です。ぜひ皆さんも機会があればチャレンジしてみてください。


P.S よくある質問として、米国公認会計士(USCPA)と英国勅許公認会計士(ACCA)はどちらの方が難しいのか?ということを聞かれます。一概に比較することは難しいですが、USCPAは4科目で合格最低点は75点、ACCAは13科目で合格最低点は50点となっていますので、自分の得意不得意によってそれぞれの難易度は変わってくるように思います。ACCA側では、USCPA4科目合格⇒ACCA7科目合格と見なされることと、ACCAの最終4科目は論述(ビジネスライティング)+計算が必要な形式であることから、社会人経験の浅い学生にとってはACCAの方が難しく、逆に社会人とってはACCAの方が馴染みやすいという側面があると言えるでしょう。